例えば、あなたがある会社の上司だったり、何らかのプロジェクトのリーダーで、部下やメンバーが提案を持ってきて説明なりプレゼンをしてくれたとします。
その提案を聞いたあなたが、
「これは非の打ちどころがない完璧な提案だ」
と感じることはなかなかないですよね。
多くの場合は「ここはちょっと違うかな」とか「ここはこうしたほうがいい」といったような至らない点がいくつか見えるはずです。
あなたには提案者よりも経験や能力があるから上司やリーダーを任されているのですから、それは当然と言えば当然のことですね。
では、そんなプレゼンを受けた時に、あなたならどのような反応をしますでしょうか。
実は、この時のあなたの反応の仕方で、全く同じ結論だったとしても、その後の提案者の成果が大きく変わってきてしまうのです。
今日は、たったこれだけを意識するだけで、部下やメンバーがもっと生き生きと仕事ができるようになる、というような方法を紹介しようと思います。
目次
あなたの反応がその後の全てを決める
まず、これをしっかりと意識することです。
これを全く意識しないでプレゼンを聞いて、感じるがままに意見を言っておしまい。という方がほとんどではないでしょうか。
上司が部下のプレゼンを「感じるがまま」に聞いたらどうなるでしょうか?上に書いた通り、至らない点がいくつも気になりますよね。
つまり、多くの方はプレゼンの至らない点を、深い意図もなくただ指摘するだけ、で終わらせてしまっているのです。
これではそのプレゼンから何も生まれないですし、部下のモチベーションもあがらず、場合によっては提案者がプレゼンで伝えたかった事とは全く関係のない指摘ばかりして、逆にモチベーションを下げる結果にすらなり得ます。
進めるのか止めるのかをしっかり決める
これが非常に重要です。
あなたが、プレゼンの趣旨について、細かい部分は抜きにして、まずは進めることを認めるのか、それとも止めるのかをしっかり決めましょう。
これをやらないで意見を言い出すと、散々プレゼンの不備ばかり指摘しておいて最後は賛成する、とか、これとこれはとてもいいと思うが、全体としては反対、しかもその理由がはっきりしない。というような、意味がない上に提案者がどうしたらいいか全く伝わらないという、とてももったいない結果になってしまうのです。
最初にハッキリと賛成か反対の意思を示す
最終的にプレゼンの内容に賛成する、進めることを承認するのであれば、提案者のモチベーションを高めることが一番重要なことです。
それならば、まずはハッキリとあなたのプレゼンには賛成であり、進めていきたい、という意思を伝えます。これで、提案者は肩の力を抜いて、前向きな気持ちであなたの意見を聞くことができるようになります。
そのあとで、具体的にそのプレゼンがよいと感じた点も伝えつつ、至らない部分や修正が必要だったり、考察が浅い部分などを、改善点として伝えればいいのです。
提案者は、その指摘を「前向きなアドバイス」と受け入れ、さらに高いパフォーマンスを発揮して、仕事やプロジェクトを進めていってくれるはずです。
逆に、反対でありプレゼンの内容を進めることを否認するのであれば、それも一番最初に伝えます。
そして、なぜ反対なのか、何が足りないのかなどを伝え、出直しを認めるのであれば、それを指示します。そうすれば、提案者は改善するという心構えを持って、その指摘をしっかりと聞くことができます。
これが、どっちつかずの意見をダラダラと聞かされ、最後には反対だと言われてしまうと、提案者は最後まで心構えができないので、結局どこがよくなかったのか、どこを直せばいいのかがしっかり伝わらずに終わってしまうのです。
最悪なのは、賛成なのにモチベーションを下げる行為
反対で、プロジェクトを止めるのであればまだいいのですが、プレゼン終了後からずっと不備や指摘ばかり並べたて、あれを直せこれを直せ、と言い続けた後に、結局止めずに進めることを認める。
これは提案者にとっても会社やプロジェクトにとっても、最悪の反応です。
提案者は、たくさんの指摘を受けて「これはプレゼン失敗か」とモチベーションが下がり続けてきたのに、なぜか最後には賛成される。
理由がわかりませんよね。
なぜ賛成されたのかわからないまま、モチベーションも上がらない中、プロジェクトが進む。
しっかりと賛成の意思を受けて、モチベーションの上がった状態で進められるプロジェクトと比べたら、確実にパフォーマンスが落ちます。
このような反応の仕方が一番よくないのです。
結果に合わせた反応をする
提案者はあなたにプレゼンをするために相応に考えて準備をしているのですから、賛成であっても反対であってもそれにしっかりと応え、次につながる対応をしなければいけません。
そのためには、自分のスタンスを最初にハッキリさせ、その結論に沿った導き方をしていく必要があります。
そうすれば、部下やメンバー、そして会社やプロジェクトの今後を考えたよいリーダーシップを発揮していけるはずです。
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