とてもシンプルではあるけれど、人生に大きな違いを生み出すもの。それは、スピード感です。
何かやってみたいな、と思ったとき、みなさんは以下のどちらのタイプでしょうか。
- それにはこの準備をしてからじゃないとダメだなとか、このスキルがないから無理だなとか、できない理由(やらない理由)が先に頭に浮かぶ
- 今すぐにでもできること、今持っているスキルを使って始められる方法、をすぐに考え始める
説明するまでもなく明白なことですが、スピード感があるのは後者ですね。ただ、人はどうしても前者を考えてしまうことが多いです。比較的前者の罠にハマりやすいタイプは、経験が少ない理論派タイプと、選択肢が思い浮かばない知識(経験)不足タイプ。
経験が少ない理論派タイプは、いい経験を積み上げていけると後者にたどり着ける可能性があるのですが、最初のうちにマイナスの経験(ちょっとやってみたら大きな失敗をしてしまう等)をしてしまい、それ以降動けなくなってしまって抜け出せなくなるケースがあり、選択肢が思い浮かばないタイプは、考えても何をすればいいのかがわからないので、動きたくても動けない。
興味を持ったら必ずすぐに動く
「すぐに」
これがとにかく重要です。可能な限り早く動くことです。可能な限りと言ってしまうといろいろな言い訳をするスキができてしまうので、本当は思い立った瞬間直後から何を差し置いてもまずは動いてみるのがベストです。
これを習慣にすることができれば、先ほど上に書いた2つのタイプの人も含め、どんな人でもスピード感を出していくことができます。最初のうちはうまく結果につながらないことがあるかもしれないし、ちょっと実際に動いてみたらそれほど興味が続かなくてやめてしまうこともあるかもしれない、本当に忙しくてしばらく止まってしまうかもしれない。いろいろな要因で続かなくなることも当然ありますが、それでもいいのです。初動で必ずなんらかのアクションを起こすこと、これがあるかないかで雲泥の差、天と地の差なのです。
今の世の中、インターネットでちょっと調べてみるなんてことは誰でもできます。全く知識がゼロでも、ネットで調べてみるくらいのことは間違いなくできるはずで、何か思い立った時に初動でなにもしない人に比べたら、とりあえずネットで調べてみる習慣がついている人は、もうそれだけでウサギとカメ以上の差がついています。
この一番大事な「初動」部分は、どんな人であってもマインドセットだけの問題ですので、今すぐにでも頭を切り替えて、自分に言い訳せずに始めてみましょう。必ず人生が豊かになります。
いい準備と悪い準備
さて、初動でちゃんとアクションするのはよいのですが、例えばなにかやりたいことがあって調べてみたとき、今の自分にはできないこと、足りないことが必要だとわかる時があると思います。むしろ、何から何まで準備が整っているなんてことの方が少ないはずです。
この時、できないことや足りないことにフォーカスして、まずはこれを身につけてからとか、この勉強をしてからやろうとか、やりたいことから脱線して別のことを始めてしまう人がいますが、これは「悪い準備」です。もちろん、できないこと足りないことを理由にしてなにもアクションを起こさないよりは数段マシなのですが、これをやってしまうといつまで経っても本題である「やりたいこと」を始められなくなりがちです。なにかを完璧に身につけたり勉強したりというのはどんなことでもそれなりに時間がかかることなので、それをやっている間に「やりたかったこと」がよくわからなくなってしまったり、そもそもその勉強は「やりたいこと」そのものではないので興味が湧かず続けられなくなって、前提である勉強ができていないので「やりたいこと」もできない、と思いこんで動けなくなってしまうのです。
では何が「いい準備」なのかと言うと、「やりたいこと」そのものの準備です。今の自分が持っているスキルをフル活用して、そして人脈があるなら助けてもらえる人も使い、「やりたいこと」をするための段取りを始めること、これが「いい準備」です。準備とは言っていますが、大きな意味で言えばこれは「やりたいこと」の一部ですね。始めてみて足りないことが出てきたら、それも今すぐに手配できる範囲のものでどうにかしていくのです。完璧でなくていい、現有戦力でベストを尽くしてとにかく「やりたいこと」をやってみるということですね。
「やりたいこと」をやれる機会は、大抵の場合は人生で一回限りなんてことはないはずです。やってみてもっとクオリティの高いものを目指したければもう一度やってみればいいのです。一度もやってみないで「悪い準備」ばかりに時間を使っている人に比べたら、一度やってみた人の二回目の方が確実に得るものが大きいし、何よりも達成感が全然違います。達成感は次のアクションの原動力になりますので、「悪い準備」に取り組んでしまっている人が、何とか苦しい準備を乗り越えて一回目の「やりたいこと」にたどり着く可能性よりも、すぐに「いい準備」をして一回目をやってみた人が二回目にたどり着く可能性の方が何百倍も高い。
知らないことに出会ったらとりあえずかじってみる
「すぐに動く」が習慣になってくると、「やりたいこと」というほどではなくても、誰かと話をしていて耳にした自分の知らなかったことや、ニュースなどでちょっと気になったこと、を空き時間にすぐに調べてみたり、軽く勉強してみたり、というようなことができるようになってきます。
上にもちょっと書きましたが、何事も完璧を目指すと難しいですし時間もかかりますが、何も知らない状態から「ある程度知っている」状態になるまでは比較的小さな労力ですぐにたどり着けます。実は「すぐに動く」の副産物であるこの習慣はとてもオイシイ習慣なのです。通勤通学のちょっとした空き時間とか、直前で予定がなくなってたまたま埋めるものが何もなくてヒマになった一日とか、そういう時間を使ってちょっとした知識や経験を蓄積していき、「もう少し深く知るならここを突っ込んで調べていくとよさそうだな」とか「必要になったらこのあたりを探すといいかな」というアタリをつけておくと、新しい「やりたいこと」が出てきて「いい準備」を始めるときに図らずも役に立ってしまうことがあったりします。
最初に書いた、選択肢が思い浮かばないタイプから脱却する第一歩としても、非常に有効です。選択肢が思い浮かばないのは、知っていることのバリエーションが少ないということなので、まずは「知らないことに少しでもいいので触れてみる」というところから始めましょう。
迷っている時間はもったいない
人は、行動して失敗した後悔よりも、行動しなかった後悔の方が長期間ひきずるのだそうです。自分の経験的にもそうだと思います。
明確な意志をもってやらなかったものは別として、迷った時はとにかく行動することを習慣にしておくと、長い人生で溜まっていく後悔の総量は最小限に抑えることができ、かつ全ての行動が失敗に終わるわけではないので、成功体験もどんどん積み重ねていくことができるので一石二鳥ですよね。
これが無意識で動けるようになるくらい習慣として身についてくると、スピード感という最強の武器を手に入れることができます。
動かなければ0のままですが、動けばわずかでも進歩する。この違いの大きさに早く気付くことができればできるほど、人生が豊かになるはずです。
みなさんも、意識してみませんか?
コメントを残す